【ブログ】ORFのセッション収録をしてきました!

ご無沙汰しています!METLABゼミの拓です。

実は、私がブログを執筆するのは1年ぶりです!
この1年、大変な事がありましたねえ…
せめてこのブログだけは!楽しく読んでいただけるように明るく頑張りますね!

今回のブログは、ORFの企画の1つである「セッション」の収録を行った事についてお伝えします!

自粛になる直前に当時通っていたハワイの小学校に行ってきました。
10年前と変わらず廊下の天井に書いてあった”Live Aloha”の言葉。
Alohaとは「懐の深い愛で人と接する事」を意味します。
コロナの時代で心が貧しくなる中、私が小さい頃から大事にしている価値観の1つです。

ORFについて、教えて拓さん!

まず、ORFの説明からしますね!

ORFの正式名称は「慶應義塾大学 SFC Open Research Forum」。
それぞれの研究会などの研究成果を、学内だけでなく、一般の方や企業、地方公共団体の方などに広く紹介する場です!
※例年ならば六本木の東京ミッドタウンで開催されますが、今年はオンライン上での開催です。

毎年ORFのテーマは異なっていて、展示やセッションを通し、そのテーマに応じた研究などを宮本研究会では気象学観点から発信していきます。
今年のテーマは「超融合」ですので、気象学と他分野を掛け合わせた研究やスライドを公開していこうと考えています。

続いて、「展示」と「セッション」を詳しく説明していきます!

「展示」は、ポスターを掲示し、来訪者に対して説明、質疑応答を行います。
※今年はオンライン開催ですので、スライドを作成し、音声を録音して説明します。

「セッション」は、研究会の専門分野のトピックに関して複数人で行うトークセッションです。
※今年は収録したクロストークがWEB上に掲載されます。

去年のポスター展示での一枚。
気持ちを込めて作った分、愛情が湧いてきます。
今年はスライドでの展示になりますが、愛情が湧くようなスライドを作っていきたいものですね。

今年の宮本研究会のセッションは?

そして先日、SFCのτ館にて、宮本研究会OGであり現在気象予報士の田中優梨子さんを招き、先生と学部生4人でセッションを収録しました!

今回のセッションのトピックは、大きく分けて2つ!

  1. 台風の予報
    台風の進路予想や強度推定など、台風関連の予報の話題を宮本先生に詳しく説明して頂きました。
  2. 天気予報の現場
    気象予報士の田中優梨子さんに、働く際のタイムフローや、情報を正しく伝えるために意識していることを話して頂きました。

どのトピックも、一般の方が聞いてもわかりやすく、気象の知識を持っている方であればさらに知識をつけることのできる内容の濃い収録となりました。

WEB上に掲載されますので、是非ご覧ください!
掲載期間は3月5日(金)の前後1週間ずつですのでお見逃しなく!!

収録の撮影前。
緊張感のある空間でしたが、先生が話し始めるとすぐにいつもの研究会の雰囲気になりました。
おそるべし、先生の雰囲気。

最後に

本格的な機材や照明を使用し、多くの撮影スタッフのおかげで撮影させていただいた事によって、クオリティの高いセッショントークを収録できたと思っています。
朝早くにも関わらず撮影に協力していただいたスタッフの皆様に感謝しています。ありがとうございました。

また、お忙しい中セッションに参加していただいた田中優梨子さん、ありがとうございました!いつでも授業に来てくださいね。研究会の皆、特に私が喜びます!

今回はこんなところで失礼します!次回は研究会のオンラインでの日常をお伝えしていこうかなと思っています!!お楽しみに~~
あ、ORFのセッションと展示も楽しみにしていてくださいね!!!

METLAB4年 拓

STAY SAFE!
STAY ALOHA!
近い将来、みなさんに光が眩しいほど当たる日がくる事を願って。

【ブログ】2020年度秋学期 研究会スタート!

こんにちは、
MET LABゼミ SAの藤野です!

夏休みが明けて、本格的に2020年度秋学期のMETLABゼミがスタートしましたのでご報告です…!

今学期から弊ゼミに所属となった新規生とも、オンライン上ですが交流をすることができ、本当に嬉しい限りです…みなさん、これからよろしくお願いします!
そこで、今回のブログでは、普段の研究会(火曜4,5限)内での活動を紹介させていただきます。

1.輪読

白木正規(著)『新・百万人の天気教室』という本を、章ごとに皆で担当を分担し、毎週3人ずつ担当章での内容をスライドにまとめて発表しています。
気象学を学ぶ上での基礎を身につけるために、輪読の時間はとても大切なので、研究会が発足した当初からずっと続けている時間です。

2.ウェザーマップディスカッション

天気図解析のグループワークを行っています。
当日午前の地上天気図や高層天気図、衛星画像、解析図などを見て、札幌・新潟・松山・那覇の4地点について午後の天気を予想しています。

主に、気圧・風向・気温・天気・高度1kmの風速などを解析しています。

3.進捗報告会

班に分かれて、個々の研究の進捗報告を行います。
班によって方法は違いますが、私の班では毎週2人ずつスライドを作成し、報告を行っています。メンバーに発表することで、アドバイスや意見をいただけるので、研究を進めていく上でとても良い機会となっています。

大学院生も一緒に参加してくださっているので、学部生にとってはとても心強いです!

4.空観察

皆で教室を出てSFCのキャンパス内で、気象測器を用いて観測を行っています。気温・風向・風速・湿度などを観測し、記録しています。
昨年までのオンキャンパスでは毎週実施していましたが、今年はオンラインのため、まだできていません…楽しい時間でしたので残念です

以上が研究会での活動紹介です!

まだ制限はありますが、少しずつ学校や研究室にも行けるようになりました。研究会自体はまだ、今学期も基本はオンライン実施となります。早く皆で対面して研究会を行える日を楽しみにしています。

それではまた、ブログでお会いしましょう〜!

【ブログ】2020年度 夏の特プロ③ 〜ディスカッション〜

こんにちは、
MET LABゼミの小野です!
先日のブログに引き続き、夏の特プロとして実施したディスカッションについてご説明します。

・・・前編を先にご覧ください!
▼①観測編
https://met-lab.sfc.keio.ac.jp/872
▼②解析編
https://met-lab.sfc.keio.ac.jp/?p=934

Pythonの解析実習の後、4・5人のグループに分けディスカッション・発表を行いました。

2020年9月に発生し日本に接近した、令和2年台風第10号(Haishen)は“最強クラス”とも言われ、最大限の警戒が呼びかけられました。しかしながら、台風10号は接近直前に急激に勢力を落とし、昨年の台風15・ 19号ほどの規模の被害にはなりませんでした。

気象庁は、予報よりも早く勢力が弱まり、西日本を中心とした雨量も少なく、高潮となった地点が少なかった要因が以下である、と発表しました。

  1. 台風の発達が抑えられたのは、東シナ海から台風に乾燥空気が流入したことが影響したと考えられます。また、海面水温の低下に伴う予報への影響については限定的であった。
  2. 西日本での雨量が少なかったのは、台風が速い速度で九州西海上を北上したため強い雨が長時間続かなかったことに加え、数値予報モデルを統計的に補正する手法(ガイダンス)が過大な予想をしたためであった。
  3. 高潮が発生した地点が少なかったのは、潮位偏差(潮位から天文潮位を差し引いた値)のピーク時刻が満潮時刻とずれたこと等が要因であった。

一方、海水温度の低下などメカニズム要因の他にも被害を抑えられた要因が要因があるのではないでしょうか。私たちは以下をテーマとし、検証しました。

▶︎テーマ;
台風10号による被害が、想定よりも大幅に少なかった理由。
〜台風自体弱まった点以外に注目して〜

4グループに分かれて、情報収集や自分の感じたことを話し合うことで、要因を探りました。

挙げられた事例をいくつか紹介します。

  • 早期のメディア報道がされたこと
    →ニュースで風速60m/sによる被害の大きさを、映像で伝えていた。
  • 市民の危機・防災意識が高まっていたこと
    →新型コロナウイルスによる感染症を含め、非常事態への意識の高まっていた。
  • インフラや自治体の対応が、事前に呼びかけられていたこと。
    →ハザードマップを確認するような呼びかけ、GoToキャンペーンを利用したホテル避難をする人も。(避難場所がいわゆる「避難所」だけじゃない良さ?)
  • 台風の規模が予報精度を上回ったこと。
    →過去のデータがなく、計算値を補正する確実な手法がなかった?
  • 昨年の台風を踏まえ、新たな対策が練られていたこと
    →エネルギー強靭化法により電力の早期復旧が可能に。

このようにグループワークでは1時間と限られた時間ながら、それぞれ質の高い議論・発表を実施できました。

以上、3回にわたって今年度の夏の特プロについてご報告させていただきました。全回オンラインでの実施となりましたが、新たな特プロのスタイルとして確立することもできました。

このブログを通して、少しでも気象学研究会の活動内容や雰囲気が伝われば、幸いです。

今後とも気象学研究会の活動に、ご注目ください!

参考
・気象庁 報道発表「令和2年台風第10号における予報の検証(速報)」
https://www.jma.go.jp/jma/press/2009/16a/20200916_kensyou.html