【ブログ】最先端の台風研究とは

気象庁より嶋田さん来訪

10/24に気象庁気象研究所から嶋田さんがSFCに来訪し、私たちMETLABの学生に台風の最先端の情報をご教授いただきました。

まずは台風の基本的な情報とメカニズムについての解説から始まり、発展的な内容にも。台風の強度予測に関する説明をしていただきました。

嶋田さんは強度予測のガイダンスを作成し、重線形回帰モデル(SHIPS)を開発し、運用を目指しているそうです。

1つ1つ丁寧に、METLABの学生に分かりやすく説明していただいたおかげで、台風についての貴重な話が理解できただけでなく、官僚についてのイメージも大きく変わったと思います。

嶋田さん、ありがとうございました。
またSFCにお越しください!!

嶋田さん、METLABの学生、宮本先生と共に。
大変ご貴重な話ありがとうございました!


【ブログ】2019年度 第4回ゼミ

大木研究会との合同ゼミ

こんにちは、METLABゼミの拓です。今回は先週に続いて連続で私が担当します。

今週の研究会の流れを紹介します!

4限:大木研究会との合同研究会
5限:グループでの研究進捗発表
Slackについて

今週も普段とは違う流れの研究会でした。

4限の大木研との合同研究会は、今月12日に日本列島に上陸した台風19号についての考察でした。

宮本先生には、今回の台風と9月に千葉の大規模な停電を引き起こした台風15号の違いなどの解説をしていただきました。
そして後半は、大木先生が司会となり大木研と宮本研が一緒に複数のグループに分かれて今回の台風についてのグループワークをしました。

合同研究会の様子。
避難するときの葛藤の話など、リアルな議論ができました。

合同研究会が終了し、METLABの教室に戻り、個人の研究進捗を少人数のグループに分かれて発表しました。
1週間に2人ずつ発表するので、前学期と比べて頻繁に発表する機会があることから、意見がもらいやすくなりました。

個人研究発表の様子。
グループ内のメンバーは学期を通して固定なので、日々の進捗がわかりやすくなりました。

そして最後にSlack導入についての説明がされました。
Pythonを多用するMETLABでは、Slackを利用した方がコードが文字化けしない、そしてLINEと比較してプライベートのメッセージと混ざらないことから、連絡手段をLINEからSlackに変更することとなりました。
その使い方のチュートリアルとして、WEB係が主導に説明してくれました。

Slack導入の経緯を説明している様子。
SlackとLINEの違いをわかりやすく説明していただきました。

Slackの説明を最後に、今週の研究会を終えました。
一気に肌寒くなってきたので、体調管理に気をつけてまた来週元気なMETLABの方々をお見せできたらと思います!
そして、ORFが少しずつ近づいてきています。METLABもORFに出展しますので、興味がある方はぜひお越しください!

それではまた来週〜

研究会終わりのリラックスタイム。

【ブログ】2019年度 第3回ゼミ

新規生5名を迎え入れ、秋学期3週目のゼミ

こんにちは!METLABゼミの拓です。

まず、第2回のゼミの更新を忘れてしまったことをお詫び申し上げます。
単純に更新を忘れてしまいました…
次回から気をつけます。

さて!今週のゼミは通常とちょっと違いました。
なんと、GSC(Global Science Campus)から、
・阿部さん(法学部法律学科 2年生)
・細野さん(豊島岡女子学園高等学校 2年生)
がSFCに訪問しました。お2人には研究発表をしてもらいました!

そして、今回のゼミの流れがこちらです。
1.輪読(百万人の天気教室)
2.ORFについて
3.個人、グループの研究紹介(新規生に向けて)
4.阿部さん、細野さんの研究発表

まず、1.輪読。
今期のMETLABゼミの輪読図書は、「百万人の天気教室」になりました。
気象学初学者でも理解のしやすい良書です。
その「百万人の天気教室」を毎回3人ずつに分けて輪読することで、1学期を通して読破していきます。
そして、今期からは輪読者からの小テストを課されるので、より深い理解を狙っています。

そして、次の2.ORFについて。
ORF(Open Research Forum)とは、SFCの研究会がそれぞれの最新の研究成果を、毎年の主題に合わせて展示や発表していく場です。
今年の主題は、「Beyond SDGs SDGsの次の社会」とのことで、SDGsに沿った研究成果を各研究会が発表していくことでしょう。
今年のORFは、11/22、23の2日間で東京ミッドタウンにて開催されるので、研究会をどこにしようか迷っているSFC生がいましたら是非足を運んでくると良いですよ。かなり楽しいです。
さて、少し脱線してしまいましたが、そのORFのPitch(プレゼン方式で研究成果を紹介するというもの)で壇上で話す内容について話し合いました。内容に関してはここでは言えませんので、ORF当日まで楽しみにしてください!

去年のORFの様子。

休憩を挟んだ後、3.個人・グループ研究紹介を、新規生に向けて行いました。METLABゼミでは、新規生は既存の研究グループに入って、研究の手法を学んでいきます。
現在している研究は全部でこんな感じです。

1.衛星画像情報を用いた乱気流予測AIの作成
2.視覚的および触覚的気象観測システム
3.乱気流の発生予測
4.労働生産性の外的環境の依存性
5.美肌予報
6.大気音響考察
7.航空気象
8.国・地域による「良い天気」の定義の違い
9.スポーツ気象
10.気象情報を使った食品ロスの削減
11.集中豪雨被害の軽減
12.自然エネルギー
13.江ノ島プロジェクト
14.火山灰の移流モデリング

これらから興味のあるテーマのグループに入り、先輩方の研究を見ながら、個人の研究について見つめていきます。
新規生、頑張ってください!!

大学院生の研究紹介。写真で発表している人が名誉ゼミ長です。

そして最後に、4.阿部さん、細野さんの研究発表が行われました。
阿部さんと細野さんはGSC(Global Science Campus)に所属していて、将来グローバルな科学技術人材を育成するプログラムに入っています。

その中で2人が発表したのは、
「金星の衛星間電波掩蔽観測を見据えたデータ同化による研究」
についてです。
NASA提案の衛星間電波掩蔽観測実現に向けて、コールドカラーの再現性から観測の有用性を評価したことを発表していただきました。

もう少し噛み砕くと、
まず衛星間電波掩蔽観測と言うのは、金星の周りに複数機の衛星を飛ばし、衛星間で電波を透過させることにより、金星の厚い雲の下の大気の鉛直分布を観測するというものです。このことによって、従来に比べ観測頻度が飛躍的に向上するため、金星大気の謎の解明が期待できます。
そしてその観測方法を用いたシミュレーションをするため、フランスの金星大気大循環モデルIPSL Venus GCMを用いて擬似観測データを作成し、金星大気データ同化システム(VALEDAS: AFES-Venus LETKF Data Assimilation System)に同化を行いました。
コールドカラー(高度約65kmにおいて極付近が周りに比べて高温で、その周りを低温度帯が囲んでいる金星特有の現象)の再現精度の高いIPSLモデルの同化により、既存モデルの温度や風の場がどれほど改善されたかを確認し、観測の有用性を評価しました。

2人の研究に対しての情熱が発表を通して感じました。研究手法だけでなく、研究に対する姿勢をMETLABゼミ全員が感じることができたとても貴重な発表でした。
阿部さん、細野さん、ありがとうございました!!

阿部さんと細野さんの発表の様子。
研究に対する熱意や姿勢も学べました。

そして最後は新規生の懇親会を開いて、第3週目のMETLABゼミを終えました。

来週のゼミは、
1.大木研との合同会
2.輪読(百万人の天気教室)
3.グループ研究進捗発表
の予定です。きっと来週またブログ更新できることでしょう!!!

それではまた次回〜

10/08の空模様@SFC